マンションに設置


従来の太陽光発電システムは主に住宅向けとして販売されていましたが、固定価格買取制度がスタートしたことで、マンションや工場での太陽光発電も可能となりました。

最近では、ソーラーマンションと呼ばれる太陽光発電システムをパッケージングした新築マンションが販売されるなど、マンション・アパートでの太陽光発電は大きな注目を集めています。
年々、人口は減少傾向にあり、徐々にマンション・アパート経営を取り巻く環境は厳しいものとなることが予測されているため、今後の空室対策にも非常に有効な手段と言えるでしょう。

さらに、単なるマンション経営の対策だけではなく、屋根の老朽化を防ぐ効果や他物件との差別化を図れるといったメリットを得られることから、導入を検討されるオーナー様は少なくありません。

ここではマンション・アパートに太陽光発電システムを導入するにあたって、具体的なメリットや必要となる要素、導入手順などについて解説していきます。

マンション・アパートに設置するメリット

長期的な収入源の確保、空室対策として

マンション・アパートを経営するにあたって、投資費用を回収するためには家賃収入が無ければなりません。

さらに物件の価値を維持していくためには、数年に一度の外壁塗装や屋根修繕工事といったメンテナンスが必要不可欠です。そういったランニングコストも掛かるとなると、空室対策はかなりシビアに捉えなければなりません。

マンション・アパートに太陽光発電システムを導入することで、長期的に売電収入を得られるようになるため、家賃収入が見込めない場合でも投資回収率をダウンさせることなく経営することが可能となります。

そのうえ、集合住宅は一般住宅よりも屋根面積が広く、太陽光パネルをたくさん設置出来ることから、収入基盤となる確実性も高いと言えるでしょう。

資産価値の向上、他物件との差別化

省エネ、創エネの気運が高まる昨今、マンションやアパートに太陽光発電システムを導入している物件は、それだけで他の物件と一線を画しています。

株式会社大京が提供する各戸連系型ソーラーマンション「ライオンズたまプラーザ美しが丘テラス」では、太陽光発電システムで発電した電力を各戸に約1kW供給することで各戸の電気料金を最大20%程度削減できるとされています。

これは入居者にとっては大きなメリットになるため、他物件との差別化に加え、集客力アップにも強い効果を発揮するでしょう。 マンション・アパートに太陽光発電システムを導入することで、環境対応型マンションとして物件自体の資産価値を高めると同時に社会への貢献を図ることができます。

マンション屋根の劣化を防止、維持管理費の軽減に

屋根材は普段から野ざらしとなっているため、徐々に屋根材や塗装面にヒビが発生し、酷い場合はそこから雨漏りが発生します。そういった事を防ぐためにも10年に一度、15年に一度といったペースで屋根の防水・修繕工事を行う必要があり、それに伴う費用は決して安いものではありません。

マンション・アパートに太陽光発電システムを導入すると、太陽光パネルが雨風による侵食を防ぐ役割を果たし、屋根の劣化を大幅に軽減することが出来るため、ランニングコストの低減を図ることが出来ます。

共益費の削減に

太陽光発電システムで発電した電力をエントランスの照明やエレベーターなどに供給することで、削減が難しいとされていたマンション共用部分の光熱費の削減を図ることが出来ます。
これにより、共益費を他の部分のメンテナンスに充てることや、共益費の安い物件として対外にアピールすることが出来ます。

マンション・アパートの連系方式

10kW未満の太陽光発電システムを設置する場合

マンション・アパートに太陽光発電システムを導入する際に重要となるのが、発電した電力をどこに供給するかということです。 余剰買取方式が適用される10kW未満の太陽光発電システムの場合、連系方法は大きく3つに分けることができます。

  1. 共有部に連系

    共有部

    エントランスや廊下の照明、エレベーターといったマンション共用部分に連系する方式。

    最もスタンダードな方式で、太陽光発電システムを導入している物件では最も採用されています。この方式で得られる一番のメリットとして、削減が難しいとされている共用部分の電気料金を抑えられるということが挙げられます。

    設置にあたって複雑な工事やシステムを設計する必要が無く、入居者にかかる負担が少ないことから比較的簡単に導入出来ることも大きな特長と言えるでしょう。

    ただし、共用部分の消費電力量が多い場合はあまり多くの売電収入を見込めないため、設置される物件の規模や消費電力量を考慮して導入を検討することが重要です。

  2. 各戸に連系

    各戸

    新築ソーラーマンションなどで主に採用されている、発電した電力を各戸に配分するという連系方式。

    入居者に、「各戸で売電を行える」「光熱費の削減が期待できる」といった直接的なメリットを提供することが出来ます。

    各戸にパワーコンディショナなどのシステムを設置しなければならないため、既築マンションでの導入は難しいとされていますが、リノベーションマンションに導入されるケースも出てきており、今後こういった流れはゆるやかに増加していくことが予測されています。

  3. オーナー宅に連系

    発電した電力をオーナー宅へ連系する方式。

    共用部連系や各戸連系より多くの売電収入を見込めますが、入居者が直接的なメリットを感じられないため、他物件との差別化や集客力アップといった効果はあまり期待できません。

    • 10kW以上の太陽光発電システムを設置する場合
      10kW以上のシステムは全量買取制度が適用されるため、発電した電力を自家消費することは出来ませんので注意が必要です。

マンション・アパートに適用される制度

マンション・アパートに太陽光発電システムを設置する場合でも、10kW未満のシステムであれば国からの補助金を受けることが出来ます。

10kW以上の場合でも、県や市区町村によっては集合住宅向けに補助金制度を設けているケースがあり、これを活用することによって導入費用を多少抑える事が可能となります。